2006年10月1日 神楽大祭は鬼門で!!巻(後編)
さて、いよいよ当日です。
小心者の私は、予想どおりあまり眠れない夜を過ごしました。雄勝公民館前から諸先輩方を乗せ一路女川へ・・・
会場に早く着いたので、みんなで控え室に入りウダウダしていました。どれ、皆さんにコーヒーでもいれようかなぁ・・・と思ってコップを取りに行こうとしました。その時先輩が、「主役はこんな事しなくていいですから」っとさらっと一言・・・気遣ってくれたのか何なのか知りませんが、私にとってはプレッシャーの追い打ち以外の何者でもありません。「そうそう、じっとしててもらっていいよ」・・・・・・・勘弁して下さいよぉ〜っという心境です。先輩方はいつもと何一つ変わらない落ち着いた様子でコーヒーが旨いだの不味いだのいってます。どうにも落ち着かなく会場の外にでました。そしたら今度は親戚やら知人やらが続々と観客席へ入っていく所にでくわし、「がんばれよ」とか「期待してっから」と声をかけられました。(あんまり期待しないでぇ〜)
そんな状態のままいよいよ(とうとう)出番です。あきらめて、いざステージへ・・・
太鼓が鳴り響きステージ中央にたちます。かなりまずい・・・いつもはもっとなめらかに舞えるハズなのに終始ぎこちない、おかしい感じ正直いって今まで経験したことがない違和感を感じながら舞は進行します。舞そのものは間違ってないし次の動作も頭に浮かんできます。でも、違和感が取れません。ふと自分の息があがってすごい汗をかいているのに気づきました。前半なのに既に疲れてしまっているのです。本当に最後までもつのか?と不安がよぎりました。でも、それなりに舞えている様な感じもちょっとはしますが自信というか確信というか、なんか吹っ切れないでいました。そのまま前半を終了し、面を換え後半をスタートしました。今思うと動作がギクシャクしたのではなく、余裕のない心がギクシャクしてたように思えます。
その時会場から「いいぞ!!「がんばれ」っという声援が耳に届きました。それでやっと、これが今日時点での自分の舞で、非常に上手な舞でないにしても、なにかしら会場の方々には伝わっている感じがつかめ、気持ちが解放されたのです。その時点で舞は終盤を迎えていました。でも、次は大丈夫だという気持ちのうえでの確信をつかむことができ、不満だけど満足な舞となったのでした。