岩戸開(いわとびらき)


 雄勝法印神楽の中で最も重要視されており、各神社の例大祭での神楽奉納においては必ず舞うこととされている演目です。

湯立ての神事は本神楽の中の「岩戸開」の故事「湯を立て、庭火を焚き」から取り入れられ、雄勝では神楽舞の根源とされております。
「岩戸開」の精神は、人間の苦難を切り開く道を教えております。
弟の素戔嗚尊(スサノオのミコト)の乱行によって、高天原の平和が破られたため、天照皇大神はついに国の政を見放して天の岩戸に身を隠してしまいました。
そのため暗黒の世になり魔王魔人が横行したため、群神・万民は大いに困り、何とかして元の明るい楽しい世にすべく相談しました。
 八意思兼神(ヤゴコロオモイノカネノカミ)のように物事を深く考え、天児屋根命(アメノコヤネのミコト)のように自信をもって堂々と人を説いて協力を求める。それには利害駆け引きあってはならず、素っ裸になって事に当たる。これが天鈿女命(アメノウズメノミコト)の姿であり、そのような皆の協力が、手力雄命(タヂカラオのミコト)の強い力となっており、個人も地区も町も、一人ひとりがてんでんばらばらであってはいけない。中心となる者を求め、集結し、共存共栄する社会を、家庭を創造することの重要性を教えている神楽です。

 


TOP  雄勝法印神楽  演目